「仕事がしんどい…」内向型HSPの私が見つけた“向いていた仕事”の共通点

また仕事のこと悩んでる?元気ないね

うん…。職場の人間関係も悪くないし、仕事内容も嫌いじゃないんだけど…なんかずっと疲れてて、私だけ空回りしてる感じがして…

わかる。それ、もしかして“内向型HSP”の気質が関係してるかもよ?

私もずっと、「どうしてこんなに働くのがしんどいんだろう?」って悩んでいました。

別にブラック企業だったわけじゃない。
人間関係でトラブルがあったわけでもない。

でも、毎日くたくたで、「もっと頑張らなきゃ」と思えば思うほど、自分が苦しくなっていく。

もしかして、“自分のせい”じゃなくて「働き方そのものが合っていなかった」だけかもしれない。

そんなふうに思えるようになったのは、いろんな働き方を試して、「しんどくない仕事」の共通点に気づけたからでした。

目次

働くのがつらかったのは、私のせいじゃなかった

当時の私は、ただ毎日をこなすだけで精一杯でした。
仕事が嫌いなわけじゃないし、職場に不満があったわけでもない。
それでも、「なんで私はこんなに疲れてるんだろう?」という違和感が、ずっと心に残っていて。

今思えば、それは「努力不足」でも「甘え」でもなくて──
ただ、内向型という自分の気質に合っていなかっただけだったんだと思います。

がんばっても、なぜか疲れ果ててしまう日々

非内向型の人に話してもほとんど理解されないのですが、私が一番苦手だったのは朝オフィスに入って、皆さんに「おはようございます」と声をかけて回る瞬間でした。

そんなことが自動で頭をかけめぐってしまうので、会社に行くのが毎日憂うつで…。

なので、ママになる前は朝早い電車に乗って、なるべく誰もいないオフィスに一番乗りするようにしていました。

ただ、ママになってからは子どもを保育園に送らないといけなくて、どうしても出社が遅くなり、(すみません…)と心の中でつぶやきながら朝の挨拶をしていました。

日中は上司・同僚・お局さま(どの部署にもいるものですよね…)の気を損ねないように、アンテナを全力稼働させ、先回りして提案・行動の繰り返し。

それでもミスをした日には、ずっと頭の中で一人反省会。

お昼やトイレ休憩もろくに取れないまま夕方になり、帰る頃にはぐったりという毎日でした。

同僚たちはもっと肩の力を抜いて、楽しく仕事をしているように見えて、

どうして私はこんなに疲れてしまうんだろう…

と自己否定のループに入ることが多かったんです。

周りはうまくやってるのに、どうして私はいつも苦しいの?

あなたの職場にもありませんか?こんな暗黙の了解。

  • ランチタイムは誰かと一緒に過ごすもの
  • 「飲み会は人間関係の潤滑油」文化
  • 積極的に発言・自己主張できる人が高評価される
  • 「忙しいアピール」や「遅くまで残業」が美徳

私が以前いた職場では、「ランチタイムはオフィスの休憩スペースで部署全員で食べる(!)」という文化があって、驚きました。

これは極端な例としても…

なんとなく「ランチを1人で食べたり、飲み会に行かないと、付き合いが悪いと思われる」「会議で即答したり、休み無く働く方が評価される」といったことが、会社の中で“当たり前”とされることに、心身疲弊する内向型の方は多いんじゃないでしょうか?

本当は一人の時間でリラックスしたいのに。
本当はじっくり考えて、自分のペースで行動したいのに。

一生懸命まわりの「普通」に合わせようとして、結果的に「自分はどうしたいのか?」を見失ってつらくなってしまう。でも「なぜつらいのか」が言語化して人に伝えることもできず、自分を責めるしかない。

会社にいるだけで、体力と精神力が削り取られていく感覚がありました。

「もっと頑張らなきゃ」で、限界がきた

「できない」自分を許すこともできず、そう思って必死にまわりのスタイルに合わせて頑張っていたのですが…

だんだんと、疲れているのに夜なかなか寝付けない、なんだか動悸が激しい、息もうまく吸えなくなってきて。

金曜の夜にオフィスを出るとき、「また月曜、ここに来なきゃいけない」と思った瞬間、涙が止まらなくなったんです。

そこまで頑張ってふと「私、なんのためにこんなに無理してるんだろう?」と 思いました。

今ならわかります。
あのとき必要だったのは、さらなる気合でも、努力でもなくて。

「頑張る場所を変えていい」って、誰かに言ってもらうことでした。

内向型HSPの私が“向いていた仕事”の共通点とは?

そう考えていろんな働き方を試していくうちに、「これはしんどくなかったな」と思える仕事には、いくつかの共通点があることに気づきました。

それは、特別なスキルが必要なものでもなく、「向いてる人しかできない」仕事でもありません。

その共通点をお話しつつ、後半では具体的なお仕事事例も紹介したいと思います。

1|自分のペースで進められる

常に誰かに急かされるような働き方ではなく、「締め切りまでに間に合えばOK」といった“自分のペースで進行ができる”仕事。

人のスピードに合わせる必要がないだけで、自分の心と相談しながら責任を果たせるようになります。

2|静かな環境で集中できる

常にまわりで誰かが話していたり、後ろを何人もの人が通るオフィスでは、集中どころか、常に気を張っている状態。

反対に、人の出入りが少ない静かな空間では、呼吸が整って、自然と作業に没頭できました。

3|一人の時間がしっかり確保できる

ずっと人と一緒にいると、どこかで息が詰まってしまう。

合間に「一人で作業に集中できる時間」があると、気持ちがリセットできて、また人と関われるようになる。
それが私の“働きやすさ”に直結していました。

4|感情のやりとりが激しくない

接客やクレーム対応など、感情の揺れ幅が大きい仕事は、どんなに好きでも、だんだんとしんどくなってしまう。

逆に、落ち着いた人とのやり取りがメインの仕事は、穏やかに関係を築けて安心感がありました。

5|感謝されやすく、自己否定が少ない

「誰かの役に立てた」という実感が持てたり、小さなことでも「ありがとう」と言ってもらえる環境だと、“頑張らなきゃ”じゃなく、“やってよかったな”と思える仕事になっていきました。

じゃあ、どんな仕事が“合っていた”の?

ここまで紹介した「向いていた仕事の条件」に当てはまるものの中で、実際に私が体験して「これは楽に感じた」「しんどくなかった」と思えた仕事を、いくつか紹介してみます。

在宅ライター

  • 締め切りはあるけど、スケジュールは自分次第
  • (納品物によっては)人と直接会わない
  • 静かな環境で作業できる

Webデザイナー(フリーランス)

  • 締め切りはあるけど、スケジュールは自分次第
  • 作業は一人で完結することが多く、静かに集中できる
  • お客さまを発信スタイルで選ぶことができる

私自身も最終的にこの働き方に落ち着きました

ハンドメイド作家

  • ものづくりに没頭できる
  • お客様との距離感がちょうどいい
  • 成果が形になる

データ入力・経理・校閲などの裏方業務

  • 静かな環境
  • 感情を動かさずに淡々と作業できる
  • 一人で集中できる仕事が多い

対話がメインでも「少人数・深め」の仕事

  • カウンセラー
  • 個別相談
  • パーソナルコーチなど

これはデザイナーの仕事の一部でもありますが、表面的な雑談は苦手でも、1対1の深い話はむしろ好きなので、本音で話ができる仕事は内向型さんに向いていると思います。

逆に「しんどかった仕事」の特徴とは?

反対に、「あの仕事はどうしてもつらかった…」と感じたものもありました。
ふりかえってみると、そこには共通する“しんどさのパターン”があったんです。

私の場合はこんな感じでした。

人の感情に振り回されやすい環境

  • 常に、お客様・同僚・上司の機嫌や感情を察して疲弊
  • 相手の感情との境界線が引けず、自分の責任のように感じてしまう

刺激や音が多くて疲れる環境

  • 騒がしい職場・絶えず電話が鳴る環境など
  • 刺激が多いと集中できず、気持ちもすり減る

とにかくエネルギーを使う人間関係

  • 雑談・社内政治・社内調整・接待…
  • 「人と関わる総量」が自分にとって多すぎた

「成果より社内評価」で評価される世界

  • 見えない評価軸に振り回されるのがつらい
  • 媚びたり、目立たなきゃいけない文化が苦手だった

大人数で大きな事業を成し遂げるのが会社の目的ですから、そこで働くなら仕方ないことではあるのですが、内向型の私にとっては思い悩むことが多かったんですよね。

内向型・HSPの仕事選びで大事にしたいこと

ここまで見てきたように、内向型の人にとっては“どんな環境で、どんなふうに働くか”の方が、続けられるかどうかに直結します。

だから、「やりたいこと」より「環境」の方が大事。
だれかに相談すると、そんな風にアドバイスされることも多いです。

でも、じゃあ「やりたいことは無視していいのか?」というと、それもまた違うと感じていて。

内向型プロデューサー:カミノユウキさんは、著書『内向型人間だからうまくいく』の中でこう語られています。

仕事ではモチベーションが重要ですが、内向型人間はモチベーションのあり方も外向型人間とは異なることが、いくつかの研究から判明しています。
外向型人間が、報酬や社会的賞賛など、主に自分の「外」からモチベーションを得るのに対し、内向型人間は自分の「中」にモチベーションを求める傾向があります。
くだけた表現をするなら、内向型人間は自分がやりたいことでなければモチベーションが上がりません。

内向型の人って、環境にすごく影響を受けやすい。
けれど同時に、心から“やりたい”と思えることじゃないと、本来の力を出せないところもあるんですよね。

私自身は少なくとも、この一文を読んだときに「そう、そうなの!」と激しくうなづいたんです。

特にHSP気質が強い人ほど、

  • 自分が心から納得していないことには集中できない
  • 誰かの顔色や期待ばかり気にしてしまうと、自分自身の本音が聞こえなくなる

そんな難しさを抱えていると感じます。

だからこそ、“やりたい” と “しんどくない”のちょうどいい重なりを探すことが、内向型HSPにとっての仕事選びのキーポイントなんじゃないかと私は思っています。

実際に私が経験して気づいた“仕事を選ぶときに大切にしたいこと”をまとめてみました。

合うかどうかは「仕事内容」より「職場環境」

同じ職種でも、どこで、誰と、どんな雰囲気の中で働くかで、疲れ方がまったく違いました。

たとえば、私が苦手だったのは、

  • 雑談や空気を読むのが前提のチーム
  • オープンスペースでざわざわした環境
  • 目立つことが評価されやすい社風

反対に、静かで落ち着いた雰囲気の中で、淡々と作業できる職場では、同じ仕事でもまったく違うくらい、気持ちが楽だったんです。

がんばる方向を間違えると、自分をすり減らす

「できること」=「やるべきこと」と思い込んでいた時期がありました。
ですが、たとえ得意でも、“頑張らなきゃ続かないこと”は、いつかしんどくなります。

期待に応えようと無理を重ねて、気づいたら、自分の気持ちがどこかに置き去りになっていたことも。

大切なのは、がんばらなくても自然と続けられること
そして、それを「甘え」じゃなくて「気質」だと認めてあげることだと思っています。

仕事は、自分で選び直せる

「この道しかない」と思い込んでいた頃は、視野がとても狭くなっていました。

でも、少し立ち止まってみると、案外“別のルート”はいくつもあることに気づきます。

自分にとって心地いい働き方を知ることで、「このままではもうダメかも…」と思っていた状況にも、別の角度から光が差し込んできたように感じました。

「やりたいこと」と「しんどくない環境」、
どちらか一方じゃなく、両方をすこしずつ叶えていく

それが、内向型HSPの私たちにとっての“無理なく続けられる働き方”なんじゃないかなと思っています。

私自身も、「この働き方は違うかも」と感じたときに、思い切って環境を変える選択をしました。
実際に会社を辞めてフリーランスになったことで、気づけたこともたくさんあります。

まとめ|“苦しくない働き方”は、ちゃんとある

今つらいと感じている方へ、最後に伝えたいこと。

しんどくない働き方を選ぶことは、決して逃げではなく、自分を大切にする選択です。

一般的な会社勤めは内向型の人にとっては、そもそもしんどい条件が重なっていることが多い。
それを認識するだけでも、「自分が悪いわけじゃないんだ」と少し肩の力を抜けるかもしれません。

あなたが、無理せずあなたのままで、気持ちよく働ける環境がきっとあります。
今のわたしの仕事スタイルについても、今後発信していきたいと思うのでぜひ読んでみてください^^

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